映画がわからない

ほとんど映画を観たことがありません。僕のような人のために、映画を観て感じたことを書きます。

『アメリカン・ビューティー』はおもしろい?

生きながらに死んでいる主人公、仕事も家庭もうまくいかず不倫する妻、反抗期の娘、ビッチである自分を魅力的だと感じている女友達、精神病院に入っていた娘のボーイフレンドと右翼の父、サイコパスな母の話。1999年のアメリカ映画。監督はサム・メンデス

 

最初から最後まで狂った人たちが狂いまくっています。しかし、登場人物たちがとてもリアルで現実にもいそう(「いる」と言ってしまってもいいかもしれません)。シリアスな日常のシーンが延々と続きます。日常に潜んでいる狂気を描いたような映画。

 

正直、難しくて理解できない。メッセージ性が強いけれど、なにが訴えたいのかも分からない。どこがアメリカン・ビューティーなのかも分からない。わかる人にはわかるのか。

 

クセの強い映画です。ハマる人にはハマるかもしれません。映画関連の雑誌なんかを読むと、ベストに挙げる映画ファンもいるようです。映像や音楽はしっかりしていています。一般ウケは悪いでしょう。

 

 

おもしろい☆☆★★★

興味深い☆☆☆★★

わかりやすい☆★★★★

 

 

『アルマゲドン』はおもしろい?

地球に降ってくるテキサス州の大きさの隕石を破壊するため、石油採掘の技術者達が宇宙飛行士の訓練をうけて隕石に穴を掘り、核爆弾で真っ二つにする話。1998年のアメリカ映画。監督はマイケル・ベイ

 

エアロスミスの『I DON'T WANT TO MISS A THING』が好きで観てみた映画。もはやこの映画の半分はこの曲がつくっているかもしれません。それくらいいい曲です。

 

面白かったです。心を震わせるような映画じゃないけど、エンターテイメントとしてはとても面白いと思う。仲間が次々と死んでいき、絶望しながらもミッションを達成しようとする主人公たちに感動もする。

 

設備の老朽化で燃料は漏れるし、宇宙空間で発火はするし、大事なレバーは簡単に折れるし、故障した機械を叩いて直すし、「そんなことある?」と思えるシーンはたくさんあるのだけれど、「粗くたっていいじゃないか。エンターテイメントだもん」という感じが観ていて気持ちいい。現実とはかけ離れていても、「こういう映画なんだな」と思って観れる。アメコミ映画みたいな感じ。

 

とはいえ、あとで調べてみるとやっぱり賛否両論。人によっては粗が気になってドラマが入って来ないかもしれません。16週間で急ピッチで仕上げられた映画だそうです。それでも大ヒットしたこの映画、みんな楽しめるんじゃないかなぁ。

 

「細かいところがきちんとしていなくても、ストーリーとドラマがあればエンターテイメントとして成立する」のではないかと思えた映画でした。ほんとに色んな映画があるなぁ。

 

 

おもしろい☆☆☆★★

エンターテイメント☆☆☆☆☆

ドキドキハラハラ☆☆☆☆☆

シーンの緻密さ★★★★★

『レオン』はおもしろい?

ニューヨークに住む殺し屋が、家族を殺された少女と出会う話。主演はジャン・レノナタリー・ポートマン。1994年のフランス映画。監督はリュック・ベッソン

 

間違いなく、今まで観てきた映画の中でベストでした。どこを切り取っても素晴らしいので、感想がでてこない。画面に映るものすべてが世界観をつくっていて、俳優もストーリーもナチュラルで魅力的。これが25年も前の映画だなんて思えない。

 

ガン・アクションはあるものの派手な戦闘シーンなんかはないです。主人公が殺し屋なので、当然人を殺すシーンもありますが、それでもとても落ち着いた映画。

 

冷徹な殺し屋レオンがアパートに帰ってくると、父親から暴力を受けた12歳の少女マチルダが廊下で寂しそうにしています。ハンカチを貸してやるとマチルダは嬉しくて、レオンの好きなミルクを買って来ると言ってお使いに出ます。マチルダが帰ってくると、彼女の家族は殺されており、事件の一部始終を見ていたレオンが彼女を自らの部屋にかくまいます。ここから2人の共同生活が始まるのですが…。とてもよい映画なので好きなシーンもたくさんあるのですが、あらすじはここまでで終わりにします。

 

殺し屋のレオンも孤独、荒れた家庭さえも失ったマチルダも孤独。ですが、2人ともとても優しいです。アクション映画に分類されるのかもしれませんが、人の孤独とあたたかさと愛を描いたヒューマンドラマです。

 

 

おもしろい☆☆☆☆☆

すべての大人に☆☆☆☆☆

 

『全裸監督』はおもしろい?

" アダルトビデオの帝王 " 村西とおるの半生を元にしてつくられた2019年の国内ドラマ。シーズン1は全8話。Netflixで配信されている。主演は山田孝之

 

なんと制作期間は2年半だそうです。世界190カ国に向けて8月8日から公開されており、色んな所でCMも見かけますね。すでにシーズン2の制作も決定しているようです(公開予定の発表は、2019年9月3日現在ありません)。エログロなシーンがあるので、苦手な人もいるかも。けど、とても面白かった。ドラマというより映画って感じです。

 

私が思った見所は3つ。

①主人公たちのエネルギッシュな生きざま

②自分を解放し、素直に生きるという生き方

③昭和の日本の雰囲気

 

①と②がこの作品の芯になる部分だと思います。今のクリーンな世の中だからこそ、情熱的に、自分に素直に行きたいと思う人も多いのではないでしょうか。タイトルとあらすじを読んで「観ないでもいいかもな」と思った人も、実際観たら「そういうテーマか」と納得出来るはず。常識的な人、良心的な人、長い物に巻かれる人、観てみてください。面白いですよ!世の中のルールと自分の心とのギャップに苦しんでいる人、このドラマが背中を押してくれます!

 

80年代の好景気に沸く昭和の日本から物語は始まり、アヤシイ世界を突っ走る主人公たちにアダルト業界、警察、ヤクザが絡んでいくストーリー。それだけでも面白いのかもしれませんが、それだけじゃないんです!

 

それにしても、山田孝之をはじめ、俳優陣の演技が上手すぎる!シーズン2が待ち遠しい!

 

 

おもしろい☆☆☆☆★

昭和の日本を知った気分になれる☆☆☆☆☆

早く次作が観たい☆☆☆☆☆

話題性☆☆☆☆☆

感動★★★★★

家族で観れる★★★★★

 

『スモーク』はおもしろい?

1990年の夏、ブルックリンの煙草屋に集まる男達を描いた作品。1995年のアメリカ映画。監督はウェイン・ワン

 

原作はポール・オースターの『オーギー・レンのクリスマスストーリー(1992年)』。これは村上春樹柴田元幸によって翻訳されているので、興味のある方は2人の共著『翻訳夜話』を読んでみるといいかもしれません。私も時間ができたら読みたいと思いました。

 

日曜の昼下がりに観ると幸せになれるような映画。静かな映画。面白かった。映画を観ているというより、本を読んでいるような感じです。男たちの人生のひと夏を切り取って、彼らの苦悩や幸せにフォーカスしています。

 

日常を描いているので、アクション、サスペンス、ジェットコースター・ストーリーなんかを求めている人にはオススメ出来ません。彼氏・彼女で観るより、夫婦で観る方が合っているように思います。時間のある時に、ゆったりとした気分で観ることをおすすめします。

 

洋画を観るとブルックリンがよく出てくるけどなんでなんだろう。どんな人たちが住んでいて、どんな文化なんだろう。と、思いながら観ました。

 

 

おもしろい☆☆☆★★

『ビッグフィッシュ』はおもしろい?

空想の話ばかりする父が嫌になり距離を置いていた息子が、父が病に倒れたことをきっかけに父を理解しようとする話。ダニエル・ウォレスのベストセラー『ビッグフィッシュ - 父と息子のものがたり』が原作。を2003年のアメリカ映画。監督はティム・バートン

 

クレヨンしんちゃんの「アッパレ戦国大合戦」以来、実写映画ではほぼ初めて、映画館で観たわけでもないのに、感動して泣きました。これは普段映画を観ない人でも感動すると思う。

 

ストーリーは父が語る昔話 ( 空想話 ) と現実の話を行ったり来たりしながら進みます。村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のみたいな感じ。ちなみに " ビッグフィッシュ " の意味は " ホラ話 " です。

 

空想話の部分はティム・バートンっぽく100%ファンタジー、少しディズニーっぽさもあります。主人公の父は社交的で人と喋ることが大好き。ですが、その内容は奇想天外でおとぎ話のよう。父の話を聞く人達はみんなその話を楽しむんだけど、息子は小さい頃からずっと聞かされ続けていてうんざり。そんな話しかしない父のことが理解出来ない。現実の話の部分は、息子が父を知ろうとするシーンです。

 

終盤の病院での父と息子2人だけのシーン。父が「あの話をしてくれ。私が死ぬ時の話…。」と言い、息子が語りだすシーンはとても感動的で、私が今まで観てきた映画の中でほとんどトップです。すごい映画だった。

 

現実とファンタジーを行き来するので観ていて退屈しないし、ファンタジーが苦手な人も大丈夫だと思う。息子役のビリー・クラダップ、父役のアルバート・フィニーの演技はすごすぎるし、出でくる女性達もすごく魅力的だった。テンション上がる!とか、お涙頂戴!ってわけじゃなけど、心に響く。そんな映画でした。

 

 

おもしろい☆☆☆☆☆

だまされたと思って観てみて!☆☆☆☆☆

映画を観ない人にも☆☆☆☆☆

『俺たちに明日はない』はおもしろい?

1930年代前半、アメリカ西部で銀行強盗や殺人を繰り返したボニーとクライドのお話。1967年のアメリカ映画。監督はアーサー・ペン

 

中盤までの印象は「昔の映画で退屈」。名作と言われているようなのでちょっと期待して観ていたましたが、とにかく長く感じました。実話を元にしているのでミラクルな展開もないし、登場人物たちが視聴者に訴えたいこともない。が、終盤少し面白いかな?と思い始めた矢先の衝撃的なラスト。衝撃的すぎる。観終わった後も胸がザワザワして、落ち着かない。「映画みたぞ〜!」って感じがします。

 

世界恐慌禁酒法の時代にあって、犯罪者である彼女らはヒーローだったようです。2人の葬儀には何万人もの人が訪れたとか。反体制を生きた彼女らの映画は、ベトナム戦争の真っ只中の時代に公開されると共に熱狂的な支持を受け、カウンターカルチャーのアイコンの1つになりました。

 

いつの時代にもヒーローはいる。ボニーとクライドであり、ビートルズであり、力道山であり、マイケルジョーダンであり、ルフィーであり、みんなヒーローを欲している気がする。今の時代はヒーローというよりアイドルがたくさんいるけど、ヒーローとアイドルの違いってなんなんだろう。

 

主演女優のフェイ・ダナウェイがめちゃくちゃきれい(今はおばあちゃんだけど)!出てくるフォードv8って車もめちゃくちゃかっこいい!気になる人は、1回くらい観てもいい映画だと思います。

 

しかし、映画やドラマでアメリカを見ると、ほんとに広い!土地が広い!荒野なら地平線まで荒野だし、草原なら見渡す限り草原。行きたいなぁアメリカ。

 

 

おもしろい☆☆☆★★

衝撃!☆☆☆☆☆

カウンターカルチャーに興味があるなら☆☆☆☆★